日本流 議論のあり方
中立な立場で論点を突く
『議論する』ことの注意点について考えたい。
~大きな間違い~
最近、周りの人と話し合い(議論)する機会があった
内容は、これから行うプロジェクト内容の決定だった。
たまたま3つの項目のうち[A]に多くの手が挙がった。
(僕もAだったのだが)
残りの5人ほどが「B」「C」に手を挙げ、投票が終わった。
全員で行うプロジェクトなので、意見交換・議論をして互いの
考えを理解し合ったほうが良いということで議論が始まった。
議論の中で「A」の一人が、
「みんな、AなんだからAでいいじゃん。そもそも、(B・C意見
の人は)ちゃんと仕事しなそうじゃん。」と言った。
間違いが多い、そう感じた。
1: 「みんな」ではなく5人以外の人たちである
2: 多数意見が正しい意見とは限らない
3: B・Cのプロジェクト内容への考えではなく、人格について
の意見になっており議論の論点がズレている
~議論の起源~
そもそも日本では、調和や同一性が重視されてきたということ
もあり和解という文化が根付いている。
一方で議論の起源とされる西欧文化圏の国では、個人が重視さ
れ、議論という文化が根付き、「白黒はっきり決着をつける」
ということが行われてきた。
このように、和解を重んじる日本人にはスタイルそのものが合
っていないのかもしれない…。
~日本流の議論~
また、議論が文化として根付いている国では、他者に対してし
っかり反論する習慣がある。
そのため自分の意見・反論を言い合うことで議論が成立するのだ。
しかし、そのような習慣がない日本では、中立な立場で議論に
参加し、相手の意見もしっかりと理解する必要がある。
小論文を書いたことのあるは分かると思うが、反対意見も考慮
したうえで、自分の意見を主張することが大切なのだ。
また、議論の最中に過激表現や都合のいいように解釈をした
り、更には感情論をうったえてくる人には注意が必要だ。
一見、正しいことを言ってるかのように思えるが、よく聞いて
みると論点がずれていたり、論理的でない発言をしていることが多い。
逆に、自分がそのようなことを行なっていないか、注意する必要がある。
僕自身、まだ議論を上手に運用できていないが、発言する時は
論理的な発言になっているか、一方的な意見の押し付けになっ
ていないか、考え直すことを必ず行なっている。
皆さんも今一度、議論のあり方について考え直し、自分の考え
を周りにつたえる努力をしてみるのはいかがだろうか…。