ジビエ料理は鹿を救う
狩猟は鹿を救う
僕の父は猟師だったので、小さい頃からエゾ鹿肉を食べてきた。エゾ鹿肉はほかの肉には無い魅力が多いと感じている。
しかし、エゾ鹿肉は社会への流通が悪く、ほとんどの人が口にしたことすらないのではないのだろうか…。一般にジビエ料理(野生動物)は肉が獣臭かったり固いと言われているが僕はその先入観を打破するべく、将来ジビエ料理店を開きエゾ鹿肉流通の第一歩としたいと考えている。
このような話をすると「狩猟は可哀想だ」などと言い出す人がいるが、狩猟をする事でエゾ鹿を救うことができるということを説明したい。
古くから、日本では魚介類から安定的にタンパク質を摂取することが出来たため狩猟という文化が育たなかった。最近になって家畜が広まり、今ではスーパーなどでパック詰めされた豚や鳥・牛肉を買うというのが一般的となっているように感じる。
その過程で、日本では家畜とオオカミの相性が悪いということから、オオカミ(日本の)を絶滅させてしまった。その結果、オオカミが担っていた「鹿を狩る」という役を果たす存在が居なくなった。その為、鹿は現在まで繁殖し続けてきている。
現在、鹿の個体数を維持するためには年間2~3割引く必要がある。そうしなければ、鹿は繁殖を続け森を壊滅させ、餌の減少とともに自滅してしまう。
このように、人間の都合によって生態系を変えてしまった責任を我々は「狩猟」という形で果たす義務がある。 そして、肉を頂くことによって命の大切さを味わう事が大切だ。
ここでエゾ鹿肉の魅力を紹介する。
1.ヘルシー
エゾ鹿は冬の寒さを乗り切るために皮の下に脂肪を蓄える。最近僕が解体したエゾ鹿は5cm以上の脂肪が蓄えられていた。そんな冬の時期でも鹿肉の脂質含有率は2~3%ととても低い。牛肉が大体40%なのを考えるとその数値の凄さが伝わるだろうか…。
2.鉄分たっぷり
最近、鉄分不足の人が多いといわれている。特に女性で貧血になりやすい人などがその例だ。一般には、スーパーなどに売っている鳥・豚・牛のレバーなどを食べるのが効果的だと言われているが、鹿肉ロースはそれらのレバーよりも高い鉄分含有率を誇っている。
脂質が気になるが簡単に鉄分を取りたいという人はエゾシカ肉を賞味していただきたい。きっと、魅力が伝わる事だろう。
少しでも、共感や興味を持てたひとはコメントをしていただきたい。最後まで読んでいただいた事、感謝します。